別居・婚姻費用の合意書作成サポート − 細川行政書士事務所

1、夫婦の別居・婚姻費用について

 離婚を考えた場合、最初から離婚ありきで離婚手続に入るのではなく、まずは別居して冷静に考えるという方法もあると思います。ご夫婦がお互いに、これまでの夫婦としての歩みや、これから夫婦として歩んでいった場合のイメージ等を冷静に考える期間を持つことで、必ずしも離婚という選択肢だけではなく、改めてやり直そうとするきっかけを見つけることができるかもしれません。また、相手が不貞行為を起こした場合、相手に反省を促す意味で、また、ご自分も冷静に考える時間を持つために、短期間、家を出るという別居もあります。

 弊事務所でお伺いした御相談では、お子様が19歳であり、お子様が大学を卒業するまでは離婚せずに別居し、子供が就職して落ち着いてから離婚手続をとることを考えている方や、相手が不貞行為を行ったことが原因で、3年間の期間を限度にご夫婦が別居し、その間に将来についてお互いに考えようとされているご夫婦もいらっしゃいました。

 ところで、夫婦が別居している間でも、法律上は夫婦でありますので、お互いに相手を扶助する義務はなくなりません。したがって、ご夫婦の一方に収入がない場合や、収入が少ない場合などは、もう一方の方は婚姻費用の分担として相手に対して生活費等を負担することになります。

 婚姻費用の額について決める場合、子供の生活費については、子供が生活保持できる程度を支払わなくてはなりませんが、夫婦の生活費については、どれだけ夫婦関係が破綻しているか、破綻・別居に至った責任はどちらにあるのか等により、減額されることもあります。

 夫婦の話し合いで婚姻費用の金額が決まった場合、離婚協議の場合と同様に、単なる口約束で終わらせず、必ず書面しておくことをおすすめいたします。紙面の名称は、「婚姻費用に関する契約書」でも、「婚姻費用に関する合意書」でも、単なる「合意書」でも構いません。

 なお、この合意書に記載することは、おおむね以下のことになります。契約は原則として自由ですので、公序良俗に反しない限り他のことを記載してもかまいません。

2、婚姻費用合意書に記載する事

(1)別居期間を記載いたします。これについては、具体的で明確な期限を決めてもよいですし、「同居もしくは婚姻解消に至るまで」など、未確定の期限を決めてもかまいません。ただし、期限が確定されていない場合は10年間分の婚姻費用に対して公証役場の手数料が発生いたしますので、たとえば期限を3年間や5年間とした場合より公証役場に払う費用が高くなります。高くなると言っても数千円〜1万円前後ですので、婚姻費用を確保するための必要経費と考えれば許容範囲ではないでしょうか。公証役場の費用は離婚公正証書作成の場合の算出基準と同じです。

(2)転居先を記載します。おそらく一方もしくはお二人が現住所から引っ越すものと思われますので、お互いの新住所を記載して確認します。別居してもご夫婦であることは変わらず、お子様の親権も共同で行っておりますので、連絡先を知っていなければ様々な状況に速やかに対応できません。また、明記する必要はありませんが、お互いの携帯番号やメールアドレスを確認しておくことは必要です。また、お互いの住所・職場・携帯電話などが変更された場合は速やかに相手に報告する等、お互いの所在先を把握できるようにしておいた方が良いでしょう。

(3)未成年のお子様がいる場合は、子供の監護養育や面会について記載します。ご夫婦ですので親権者はお二人の共同親権です。しかし、実際に身近で監護養育するのはご夫婦のいずれかですので、いずれが監護養育するか記載します。

(4)婚姻費用を記載します。1か月いくらか、毎月いつまでに支払うか、ボーナス月は増額するか、振込先金融機関等を記載します。婚姻費用の額は裁判所の作成した婚姻費用算定表がありますので参考にしてもかまいません。しかし、算定表はお子様が公立学校に通っている場合のものですので、私立学校に通っている場合などは増額しますし、塾に通わせている場合は、その分も考慮して金額を決めます。

(5)夫婦間の話し合いについて記載することもあります。別居していても婚姻関係にありますので、お子様のこと、別居解消のこと等、今後の方向性について話し合うことになるでしょうし、話さなければならないと思います。

(6)お子様に対する留意点という記載もした方がよろしいでしょう。別居期間中にお子様と同居し監護養育されている方が、お子様に対して別居されている方の印象を悪くするような発言はしない等、注意を促すことを記載します。

(7)将来離婚した場合の条件を記載することもあります。親権者、養育費、財産分与などです。当事者間で契約することは自由ですので、別居時にご夫婦間で決めることはできます。しかし、離婚の条件は、具体的な離婚時のご夫婦それぞれの状況を基に決めるものですので、離婚以前の別居の状態で決めた内容がそのまま離婚の際の条件として成立するとは言えません。しかし、当事者間では有効ですし、お互いの抑止効果もあります。離婚する際の話し合いのたたき台にもなると思います。また、公証人からも離婚条件を記載する事例もよくあるとのお話を伺いましたので検討の余地はあろうかと思います。

(8)そのほかに、自家用自動車をいずれが使用するか、家財道具をどうするか、学資保険を現状のままにして解約しない、ご夫婦間の個人的な債務返済、等について記載することもございます。

 以上のことを決めて合意書にしますが、別居期間が長期になる可能性がある場合は、合意した事項を公正証書にしておくと、相手が途中で支払いを怠った場合に、裁判手続をせずに、相手の給料などを差押えることができるので安心かと思います。

 とはいえ、実際には別居する際、お互いが納得できる話合いを持つことは難しいかもしれません。その場合は、家庭裁判所に婚姻費用の分担の調停を申し立てることができます。

3、幣事務所のサポート

 幣事務所では、別居・婚姻費用の合意書作成のサポート、また公証役場での公正証書作成手続の代行を承っております。

(料金)

 婚姻費用の合意書作成 20,000円
公正証書にする場合は別途1万円追加)

※全国対応させていただきます。

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