離婚協議書の書き方と文例

 離婚協議書の書き方と文例を記載いたします。これ以外にも、様々なケースに合わせた記載方法があります。

 1、離婚協議書の文例

      離婚協議書
     
第一条 (協議離婚)

 夫日本一郎(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生、以下「甲」という)と妻日本一子(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生、以下「乙」という)は、本日協議離婚することに合意する。

第二条 (親権者)
 甲及び乙は、前条の離婚に際し、甲乙間の未成年の子である長男・日本二郎(平成〇〇年〇〇月〇〇日生、以下「丙」という)及び長女・日本二子(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生、以下「丁」という)の親権者を、ともに母である乙と定め、今後は、同人において監護養育する。

第三条 (養育費)
 甲は乙に対し、丙及び丁の養育費として、平成〇〇年〇〇月から、丙及び丁がそれぞれ満20歳に達する日の属する月(但し、丙及び丁がそれぞれ大学に進学した場合は、それぞれが満22歳に達した後の最初の3月)まで、毎月末日限り、1人あたり金5万円ずつ、乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込み支払う。
振込手数料は甲の負担とする。

第四条 (面会交流)
 乙は、甲が、丙及び丁と月1回程度、面会交流することを認める。その具体的な日時、場所、方法等は、丙及び丁の福祉を尊重し、甲乙間で都度協議して決める。

第五条 (財産分与)
 甲は、乙に対し、財産分与として金100万円を、平成〇〇年〇〇月末日限り、乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込み支払う。 振込手数料は甲の負担とする。

第六条 (慰謝料)
 甲は、乙に対し、慰謝料として金100万円の支払義務があることを認め、これを平成〇〇年〇〇月末日限り、乙の指定する金融機関の預貯金口座に振り込み支払う。

第七条(通知義務)
 甲及び乙は、住所・居所・連絡先が変更になった場合は、遅滞なく必要な範囲で、お互いに相手に対して、通知しなければならない。甲においては、職場が変更しても乙に通知するものとする。

第八条(清算条項)
 甲及び乙は、以上をもって、本件離婚に関する一切を解決したものとし、本協議書に定めるもののほかには、名目の如何を問わず、金銭その他の請求をしないことを確認した。

本離婚協議の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙各自署名押印の上、各自1通を保有する。

平成〇〇年〇〇月〇〇日

(甲) 住所 神奈川県鎌倉市本町1丁目1番地
    氏名 日本一郎

(乙) 住所 神奈川県鎌倉市本町1丁目1番地
    氏名 日本一子 
 

注) 以上の他に、年金分割の合意をする場合があります。年金分割の合意は、私文書では日本年金機構が受け付けてくれません。したがって、当事者間で作成した離婚協議書に記載しただけでは無効です。公正証書にするか、公証人に認証してもらう必要があります。参考文案は、後記いたします。

2、構成例

@離婚する旨の合意

A子供の親権者・監護権者の指定 (未成年の子供がいる場合)

B子供の養育費について

C子供との面会交流について

D財産分与について

E慰謝料について

Fその他

G清算条項について

3、記載事項

(1) 離婚協議する旨の合意

・「離婚協議書」では、夫を「甲」、妻を「乙」とし、夫と妻の氏名と生年月日を記し、協議離婚の合意があった旨を記します。

(参考例)
・「甲と乙は、本日、協議離婚することに合意し、乙は、離婚届出用紙に所要の記載をして署名捺印し、甲にその届出を託すこととし、甲は、速やかにこれを届け出る。」


(2)親権者・監護権者を定める

 未成年の子供の氏名と生年月日を記し、親権者を記します。親権者と監護権者を別に指定した場合は監護権者も記します。第一子を「丙」、第二子を「丁」とします。

(参考例) 
・「当事者間の長男太郎(平成10年3月7日生)の親権者を父である甲とし、監護権者を母である乙とする」

 なお、親権者と監護権者を別にすると、実際に生活していくうえで手間がかかることがあります。父が親権者で、母が監護権者の場合、子供が学校から親権者の署名捺印を要する書面を持参した場合、監護権者の母親は親権者である父親と連絡を取り、その書面に元夫の署名捺印を依頼することになりますので、元夫と関わりたくない場合などは、親権者と監護権者を分けないほうが一般的です。


(3)子供の養育費について

養育費の支払い期限と金額、支払い方法について明記します。

(参考例)
・「当事者間の胎児(平成20年4月1日出生予定)が出生したときは、甲は乙に対し、同人の養育費として、同人が出生した月から同人が20歳に達する日の属する月まで、1か月金2万円ずつを、毎月末日限り、乙の指定する預貯金口座に振り込む方法により支払う。」


(4)子供との面会交流について

面会交流を認めることを明記し、面会の回数、面接日時、場所、方法等を記載します。

(参考例)
 ・「甲は乙が長男と月1回程度面接交渉することを認める。その具体的な日時、場所、方法等は、子の福祉を尊重し、当事者間で協議する。やむを得ない事情で日程を変更する必要が生じたときは、可能な限り早期に連絡を取り合い、誠意をもって日程変更の協議をする。」


(5)財産分与について

財産分与の金額、支払い方法等を記載します。

(参考例)
 ・「甲は乙に対して、財産分与として、下記の不動産を譲渡することとし、財産分与を原因とする所有権移転登記手続をする。ただし、登記手続費用は、甲の負担とする。」


(6)慰謝料について

 離婚原因が、一方の不法行為である場合等に記載する場合がございます。慰謝料の金額、支払い方法等を記載します。

(7)その他
 以上の他に、別居中の婚姻費用の精算、退職金の分割、自家用自動車の譲渡、家財道具の分け方、生命保険の扱い、子供の塾代、習い事の費用、引っ越し代等の分担等を記載することもあります。

(8)清算条項

  本協議書に書いてある内容以外の金銭・権利等の請求をお互いにしないことを記します。

(9)通数を記載

 作成した協議書を夫婦それぞれが保有するために2通作成します。

(10)日付表示

「離婚協議書」を作成した年月日を指定します 。

(11)当事者の住所・氏名を記載

 夫と妻それぞれの氏名を記載し、押印します。

(注)上記の内容は、ご夫妻当事者間で文書で離婚協議書を作成する場合の例のご案内になります。さらに公正証書にする場合は、強制執行認諾条項が記載されることもあります。場合によっては、年金分割の合意内容を公正証書に記載したり、私文書にして公証人に認証してもらうこともあります。以下に、ご案内いたします。

1)年金分割について

 離婚に際しての年金分割の手続きは、ご夫妻で日本年金機構に出向いて手続きをされる場合や、一定の条件の場合に妻がお一人で年金機構に出向いて手続きができる場合は、年金分割の合意書を作成する必要はありません。しかし、それ以外で、年金分割の合意を行う場合、年金分割の合意書を作成する必要があります。その方法について記載します 。詳細は離婚と年金分割を参照して頂ければと思います。

 年金分割の合意は、離婚公正証書に記載するか、又は、私文書の合意書にして公証役場で認証してもらう必要があります。認証を受けていない私文書では、日本年金機構で受け付けてもらえません。公正証書にする場合、年金分割の部分のみ日本年金機構に持参できるように抜き出して抄本にしてくれる公証人もおります。

 弊事務所では、年金分割のご依頼を承る場合は、公正証書に記載せず、年金分割の文言を公正証書とは別の私文書にして公証人の認証を受ける形にしております。この方が公証証書に載せるより費用が安くなります。


(参考例)

甲(第1号改定者)及び乙(第2号改定者)は実施機関に対し、当事者間の対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき按分割合を0.5とする旨合意し、これを証するため本合意書を作成する。
甲(昭和33年3月7日生)(基礎年金番号 0120-222222)
乙(昭和36年6月28日生)(基礎年金番号 0120-333333)

2)強制執行認諾条項

 公正証書を作成する場合に記載する条項です。公証人が記載しますが、一般的な文案は以下になります。

・「乙は、本公正証書記載の金銭債務を履行しないときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。」

4、弊事務所のサポート

 弊事務所では、離婚相談、離婚協議書作成及び離婚公正証書作成のサポートを承っております。参考までに、手数料をご案内いたします。   

(料金)

・離婚協議書作成 20,000円(公正証書にする場合は1万円追加)
・離婚協議書添削  8,000円



>>離婚公正証書作成の公証人の手数料へ

相続・離婚・遺言・内容証明
細川行政書士事務所
TEL:0467-45-8668