離婚に際しての慰謝料請求 − 細川行政書士事務所

◆ 配偶者への慰謝料請求

慰謝料とは、不法行為によって被った精神的苦痛に対する損害賠償のことです。最高裁の判例では、相手方の有責行為(不貞や暴力行為など)によってやむなく離婚に至ったことによる精神的苦痛に対する損害賠償として、慰謝料請求することを認めています(昭和31年2月21日判決)。また、別の最高裁の判例では、財産分与と慰謝料は別の性質のもので、財産分与後に慰謝料を請求することも、財産分与に慰謝料の要素を含めることもできるとしています(昭和46年7月23日判決)。

慰謝料を請求できる理由として、不貞行為、暴力、悪意の遺棄、性行為の拒否や不能などがあげられます。一方、性格の不一致など違法性がない場合ですと、慰謝料は認められないことになっています。また、結婚生活の破綻原因が夫婦双方にあり、どちらが悪いともいえない場合にはお互い痛み分けとなり、慰謝料なしとなります。

慰謝料の金額については具体的な算定方法があるわけではなく、それぞれのケースにより異なります。離婚に至る経過、婚姻期間、有責行為の程度や回数、未成年の子の有無、経済状態、その他様々な事情を考慮したうえで決めます。

以上のように離婚に至った経緯は様々ですので、慰謝料額の算出もケースバイケースであり、明確な相場はございません。しかし、弊事務所で扱わせて頂いた案件を参考にさせて頂きますと、100万円〜200万円程度が多いいです。中には、少ないとおっしゃる方もいらっしゃいますが、裁判を起こした場合にかかる弁護士費用を負担することを考えると、裁判をせずに前記慰謝料額をそのまま受領したほうが賢明とも考えられます。

なお、離婚後に慰謝料の請求をすることも可能ですが、後々になって財産分与に慰謝料が含まれていたなど、相手側とのトラブルの原因になる可能性があります。争いごとを避けるためにも、離婚の際に慰謝料についての金額や支払方法を決めたほうがよいでしょう。離婚協議書を作成し、公正証書にしておくのがよろしいでしょう。

慰謝料について夫婦間の話し合いでは解決できない場合には、家庭裁判所へ調停を申立てることができます。それでもだめな場合は、裁判手続をとることになります。なお、慰謝料の請求には消滅時効があります。離婚届受理後3年が経過しますと、時効となり請求ができなくなります。

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