遺産分割協議について − 細川行政書士事務所

遺産分割協議について解説させて頂きます。参考にしていただければと思います。

1、遺産分割の仕方

2、遺産分割の方法

3、遺産分割の注意点

4、特別受益と寄与分

5、遺産分割協議書作成の際の注意点

遺産分割協議の仕方 − 細川行政書士事務所

遺産を相続することが決定したら、その財産をどのように分けるかを決めなければなりません。相続人が1人の場合は問題ないですが、相続人が複数いた場合、「誰が」「何を」「どのくらい」取得するかが問題となります。

遺言により、各相続人の取得財産が指定されている場合は、その定めに従うのが原則です。遺言がない場合は、相続人同士の話し合いにより、相続分を参考に遺産分割をすることになります。

遺産分割は、相続人全員で話し合いがまとまれば、どのような方法でもかまいません。法律上は法定相続分が規定されていますが、これにとらわれずに自由に分けることができます。また、遺産分割の内容は、遺産分割協議書として作成します。

1度作成した遺産分割協議書は原則としてやり直しができないので、よく話しあってから作成する必要があります。また、遺産分割協議は、相続開始後ならいつでもできます。

遺産分割協議は相続人全員一致の意思表示により決定する必要があります。しかし必ずしも相続人全員が集まって協議をする必要はなく、書面持ち回り などの方法でもでもかまいません。

相続人であるかどうかの地位に疑問のある人をのぞいた遺産分割協議は、後日
その人が相続人に確定すると無効になってしまいます。
               

遺産分割の方法 − 細川行政書士事務所

遺産分割の方法は4種類あります。

◆現物分割

 遺産をそのままの形で相続人に分配することです。「甲土地はAに」「預貯金はBに」というように、1つひとつの財産についてその取得者を決めます。

◆代償分割

 相続人の1人が、自分の相続分を超えた価値の高い財産を相続した場合、超過した分を他の相続人に金銭で支払う方法です。

◆換価分割

 相続財産を売却して現金に換え、その現金を各相続人で分割する方法です。財産をそのままの形では分けれませんが、公平に分割できるという長所があります。

◆共有分割

 相続財産を相続人全員が共同で保有する方法です。不動産など、分割しにくいものであるときに効果的です。但し、共有名義の財産なので、処分る場合などに制約があります。 

遺産分割の際の注意点 − 細川行政書士事務所

◆ 遺産分割の基準

 遺産分割の基準については、遺産の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮する。

◆ 遺産分割の当事者

 遺産分割の当事者としては、相続人のほか、包括受遺者、相続分譲受人、遺言執行者が含まれます。

 
包括受遺者とは、遺言書のなかで、包括的に相続分を与えられた者です。例えば、相続人以外の「甲に財産の2分の1を与える」と記されている場合の甲です。したがって、「甲にA土地を与える」と記載されていた   場合は、特定遺贈であり、包括受遺者ではありません。

 相続分譲受人とは、法定相続人から相続分を譲渡された者です。例えば、相続人甲が借金の貸主乙に相続分を譲渡する場合などが考えられます。譲受人は相続人と同じ立場に立ちますので、遺産分割協議にも参加できるのです。このような第三者が遺産分割協議に参加すると協議が紛糾する可能性がありますので、他の共同相続人は1か月以内にその価格及び費用を償還し、その相続分を譲り受けることができます。 

◆ 未成年者がいる場合は

 未成年者には法律行為能力がないので、法定代理人が必要です。

 原則として親権者が代理人になります。しかし、相続の場合、親権者も相続人であることが多く、子供の利益と親権者の利益が相反することになります。すなわち、親権者が子供の利益を犠牲にし自分の利益を優先するという関係ができてしまうのです。このような場合、家庭裁判所で特別代理人を選任してもらう必要があります。

 例えば、父親が死亡して相続人が母親と未成年の子供だとすると、母親(子供の親権者)は子供と利益が反するので、特別代理人の選任を家庭裁判所に申し出なければなりません。

 未成年者が複数いた場合、それぞれに、特別代理人を選任します。

 なお、特別代理人の選任をしないまま親権者が子供を代理して行った行為は無権代理行為となり、遺産分割のやり直しをする必要があります。

◆ 行方不明者がいる場合

 遺産分割協議の当事者に行方不明者がいた場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人を選任してもらい、この不在者財産管理人が遺産分割協議に参加することになります。但し、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加する場合、家庭裁判所の許可が必要となります。
             
                                    

特別受益と寄与分 − 細川行政書士事務所

 相続人は、法定相続分にしたがって、相続をうける権利があります。しかし、被相続人の生前に、一部の相続人だけが、事業を起こす資金を出してもらったり、結婚の際に持参金をもらったりする場合もあります。

 一方、被相続人の財産の維持や増加などに貢献する場合、例えば、「被相続人の家業を手伝い、財産の増加に努めた人」や、「長年、被相続人の介護や看病を行った人」がいた場合、このような相続人に対し何
も配慮せず法定相続分にしたがって割合を決めるのは、不平等です。

 このような場合に対応するため、「特別受益」、「寄与分」の制度があります。「特別受益」や「寄与分」を考慮し、遺産分割をする必要があります。

◆特別受益とは

 相続人が贈与や遺贈を受けていた場合、他の相続人と公平になるようにその分を相続分から差し引く制度です。特別受益になる贈与とは、婚姻・養子縁組のための贈与(持参金、新居の費用、道具類)や生計の資本として贈与を受けた場合などです。

◆寄与分とは 

 
寄与分とは、被相続人の生前、その財産の維持・増加に特別の貢献をした相続人にほかの相続人よりも多く相続財産があたえられるものです。寄与分を認めるかどうかは、相続人間の協議で決めます。寄与分は相続財産の中には入れずに計算して分割するので、寄与分権者は自分の相続分の他に寄与分も受け取れることになります。寄与分が認められるのは、事業を手伝っていたとか病気の相続人を長年にわたり看病していた場合などです。ただし、寄与分は相続人に与えられるものなので、相続人の配偶者などには認められません。
                                 

遺産分割協議書の作成のときの注意点 − 細川行政書士事務所

 遺産分割協議が成立したら、その内容を「遺産分割協議書」として文書にまとめます。証拠として残しておけば、相続人同士の争いを防ぐことができるからです。また、不動産の相続登記手続や相続税の申告の際にも、遺産分割協議書は必要となる場合もあるからです。

◆遺産分割協議書作成のポイント

・決められた書式、形式がないため、署名以外は、ワープロでもよい。

・どの遺産を誰がどれだけ取得したか、できるだけ具体的に記載する。

・相続人全員が署名し、実印で押印する。

・遺産分割協議書は、一枚の協議書に全員が署名・押印する必要はありません。各相続人が同じ内容の遺産分割協議書に署名押印したものを集めたものでもかまいません。

・印鑑証明書を添付する。

・外国に住んでる相続人の場合、大使館等で、実印の代わりにサイン証明を発行してもらいます。その際、担当官の前でサインし、遺産分割協議書とサイン証明を一体化する処理をしてもらうのがよろしいでしょう。

・相続人の人数分作成し、各自で保有します。

・不動産(土地、建物、マンション等)の表示は、最新の登記簿(全部事項証明書または現在事項証明書)どおりに記載します。

・土地の場合(不動産番号、所在、地番、地目、地積)

・建物の場合(不動産番号、所在、家屋番号、種類、構造、床面積)

・マンションの場合
 ・1棟の建物の表示
  (不動産番号、所在、建物の番号)
 ・専有部分の建物の表示
  (家屋番号、建物の番号、種類、構造、床面積)
 ・敷地権の表示
  (所在及び地番、地目、地積、敷地権の種類、敷地権の割合)


・預貯金の場合は、銀行名、支店名、口座種(普通、定期等)、口座番号、口座名義人、金額を記載します。
                               
      

四葉2

 

 

 

  

相続・離婚・遺言・内容証明
細川行政書士事務所
TEL:0467-45-8668