行政書士に依頼するメリット

 公正証書は、行政書士に依頼しなくとも、自分で公証役場に出向いて公証人と話し合って作成することができます。では、行政書士に公正証書作成のサポートを依頼するメリットとは何でしょう。弊事務所がこれまで請け負ってきた案件をもとにご案内いたします。

1、繰り返し公証役場と話をする必要がない

公証役場に出向くためには予約を入れておくことが一般的です。通常、公証役場は概ね30分間隔で予約時間を決めますので、公証人と会って話せる時間は30分程度になります。ときには時間が長引く方もいらっしゃいますが、次の予約者が待っておりますので、長時間延長されることはありません。

この30分という時間は、離婚公正証書の内容に関することを全て漏れなく公証人に説明するには案外と短い時間です。この間に、離婚公正証書に記載したいことを明確に端的に公証人に説明しなければなりません。また、あらかじめ書面に箇条書きでまとめて公証人に提示して、それをもとに話をする方もおられると思いますが、その書面も明確にまとめて、公証人が判断しやすくしておく必要があります。

このように、離婚に関して決めること、養育費、財産分与(不動産、預金など)、面会交流、年金分割、慰謝料などについて、公証人と話しあって明確に伝えることは、案外と手間がかかるもので、公証人と1回話し合ってまとめることは難しいかでしょう。

例えば、養育費であれば、毎月支払う養育費の額、毎月の支払期限、ボーナス時の増額分、子供が大病したときはどうするか、私立高校・大学に行ったときの学費はどう負担するか、再婚した場合はどうするか等、決めなければならず、何回も公証役場に出向き、メールのやり取りをして、時間がかかることがあります。

実際に、弊事務所に相談に来られるお客様の中にも、もう少し内容をまとめてから再度公証役場に来てほしいと公証人から云われて弊事務所に相談に来られる方がおりました。なかには、親御様が保証人として公証役場に来られる予定日も決まったおり、明日までの公正証書を作りたいと公証役場に相談したが、決めた内容が不明確であるとして公証役場から再検討を促され、慌てて弊事務所にお越しになった方もおられました。

このようなことから、離婚の際に決める様々な事を、お客様のお話をお伺いし、うまくまとめて、公証人と話し合い、速やかに適切な内容を盛り込んで公正証書を作成することができる点が、行政書士に依頼するメリットの1つになります。

2、内容に漏れのない適切な公正証書を作ることができる

以前、弊事務所に、年金分割の合意についてのみ作成依頼されるお客様がおられました。公正証書は作成したとのことでしたが、その際に一緒に年金分割合意書を作成することを忘れていたとのことです。公証人も教えてくれなかったとのことでした。まれにこのような案件があります。

これは、公証人の業務と関係があります。すなわち、公証人は、お客様の依頼されてきた内容を判断し、それが合法であれば公正証書にすることが仕事です。逆に言うと、お客様から作成要求をしてこなかった内容については、公証人から積極的にお客様に提案することはしないことが一般的であるということです。

というのも、公証人が各お客様からのご依頼を細かい点まで考え提案し相談を受けるとなると、公証人の限られた時間で対応することが時間的・物理的に非常に困難であり、また、公証人の職務上、個別の詳細な事項の相談に乗ることは、公証人の職域を外れる可能性もあるからです。

一方、お客様も、ネットなどで様々な情報を調べることができますが、うっかり必要な事項を調べ忘れてしまうこともあります。

このような公証人及びお客様の事情が相まって、お客様と公証人と話し合って離婚公正証書作成するうえで多少の記載漏れが出ることもあり得ます。

このような公正証書への記載遺漏を防ぐためにも、じっくりと時間を取って必要なことを説明してくれる行政書士に相談することは意義があるものと考えます。これが2つ目のメリットです。

なお、弊事務所がお客様から相談を受ける場合、公正証書作成に必要と思われる事項全てについて提案し相談をお受けいたします。通常は、ご相談時間として1時間半〜2時間は要します。

3、公正証書の文中の誤字脱字のチェック

弊事務所はお客様が過去に作成された公正証書を変更する業務を請け負うこともあります。その際に、お客様の作成した公正証書を拝見することになりますが、たまに文章中に誤りが見受けられます。甲と乙を逆に記載されていること、誤字脱字を見つけることもあります。

お客様が公証人に全幅の信頼を置かれていることは理解できます。しかし、公証人や文章作成を補助する事務員の方たちも人間ですので誤ることもあります。この点、行政書士などに間に入って貰えば、それだけ多くの人間が文章をチェックすることになり、このような誤字脱字も防ぐことができます。こういう点からも、行政書士などに依頼するメリットはあります。

なお、たとえ公正証書であっても、誤りがあれば、執行担当の裁判官に強制執行してもらえない可能性もありますので、注意が必要です。

以上、行政書士などに依頼する意義についてご案内いたしました。

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